「玄関とガレージが一体の間取り」は、車と室内を最短距離で行き来できるため、日々の動線を快適にしたい方にぴったりです。
そこで今回は、玄関とビルトインガレージが一体の家の実例と間取り図をご紹介し、成功するプランニングのポイントを解説します。
ガレージ内に玄関を設けるメリット・デメリットや検討すべきこともお伝えしますので、ぜひ家づくりにお役立てください。
<コラムのポイント>
- 注文住宅でガレージハウスを建てる場合、ガレージと玄関を一体化して使える間取りを採用できます。
- ガレージと玄関が一体の間取りの使い勝手をよくするためには、ガレージの広さや玄関位置、シャッターの有無などを検討することが大切です。
- ライフスタイルやガレージの活用方法、敷地状況を考慮したうえで提案してくれる、ガレージハウスの実績が豊富な住宅会社への相談をおすすめします。
玄関とガレージが一体の間取りを検討している方は、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
実績豊富な一級建築士がお客様のライフスタイルや敷地状況に合わせたガレージハウスをご提案します。
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Contents
玄関とビルトインガレージが一体の間取りとは

「玄関とビルトインガレージが一体の間取り」とはガレージの中に玄関をつくり、直接行き来できるようにした家のことです。
玄関とガレージをつなげる間取りには、ガレージ内にメイン玄関を設けるタイプと、メイン玄関とは別にガレージから室内へ入る動線をつくるタイプの2つがあります。
【実例紹介】玄関とガレージが一体の間取り

玄関とガレージが一体の間取りの実例をご紹介します。
L字型のビルトインガレージに3台の車を停められるガレージハウスです。
ガレージ内の赤いドアから、玄関へ直接アクセスできる動線を確保しました。

ドアを開けると室内ではなく、玄関ポーチへつながります。
間にポーチを設けることで、室内に排気ガスが侵入しにくくなり、車を使わない日はガレージを通らず出かけられるため動線もスムーズです。

玄関・ポーチ・ガレージが一直線につながるため、車を使う際は最短距離の移動で済み、雨に濡れる心配もありません。
デザイン面では、グレーや白を基調としたシンプルな内装の中にガレージの赤いドアをアクセントに加えました。

照明が完備されたガレージは、夜間の駐車のしやすさや安全性を高めるのはもちろんのこと、車をより美しく魅せる効果もあります。
メインの玄関へ続くアプローチは、ビルトインガレージのすぐ横にレイアウトしました。

アプローチを進むと門扉があり、その先にガレージと玄関をつなぐポーチへと続きます。
門扉には鍵を設けて防犯性を高めるとともに、来客が玄関ポーチに入る前に必ずインターホンで対応できるようにしました。

こちらがガレージハウスの全景です。
メインの玄関を中心として、ビルトインガレージとカーポートを両サイドにレイアウトしました。
使い勝手・防犯性・デザイン性など様々な面にこだわり、ビルトインガレージと玄関が一体の間取りを採用することで、暮らしの質を高めた住まいです。
【間取り図付き】玄関とガレージが一体の家の成功ポイント

玄関とビルトインガレージが一体になった間取りをご紹介し、利便性を高めるポイントを解説します。
①玄関とビルトインガレージが直結する間取り

ビルトインガレージと玄関を直結させた間取りです。
ガレージとは別にメインの玄関を設け、来客時の対応や車を使わないときの利便性を高めました。
ガレージのドアは引き戸にしたため、最小限のスペースで設置でき、開閉時に愛車を傷つける心配もありません。
②メインの玄関がガレージ内にある間取り

ビルトインガレージの奥に玄関を配置した、コンパクトな平屋の住まいです。
ガレージの幅にゆとりを持たせ、シャッターのない仕様にしたため、メインの玄関を別に設けなくても不便さを感じにくくなります。
キッチン横に窓を設け、料理の支度中にご家族の帰宅が分かるようにした点もポイントです。
③間口が狭い土地に建てたガレージハウス

間口が狭い土地にガレージハウスを採用した事例です。
ビルトインガレージのドアを開けると玄関ポーチにつながるため、効率的な動線で室内へ移動できます。
ガレージ内にはダイニングと直結するテラススペースを設け、半屋外空間で食事や休憩スペース、お子様やペットの遊び場など多用途で活用できるようにしました。
④ビルトインガレージと玄関ホールが直接つながる間取り

ビルトインガレージから直接玄関ホールへアクセスできる間取りです。
来客時や仕事中の動線にはメインの玄関を使用し、ガレージ側の出入り口はプライベート用として使い分けられる設計にしました。
ガレージから玄関を経由せずに室内へ行けるため、居住スペースへスムーズかつ効率的に移動できるのも大きなメリットです。
⑤ビルトインガレージ専用の玄関がある間取り

メインの玄関の他に、ガレージから入れる専用の玄関をつくった事例です。
使用頻度の高い靴やアウターなどはガレージ側の玄関に収納できるため、メインの玄関をすっきりと保てます。
広々とした空間にして、車のメンテナンス用品などもしまえるようにしました。
⑥玄関とキッチンとつながるビルトインガレージ

ビルトインガレージから玄関とキッチンの両方に行き来できる間取りです。
通常の帰宅時は玄関側から入り、シューズクローゼットにある洗面台で手を洗ってからリビングへ行ける動線をつくりました。
購入した食材を運び入れる際はキッチン側のドアを使うと便利です。
より効率的な動線にするために、パントリーと冷蔵庫をなるべくガレージ側に配置しています。
▷関連コラム:【ガレージハウス】間取り図17選・おしゃれな実例を大公開|平屋・2台・3台も
玄関とガレージが一体の間取りを検討中の方は、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
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玄関とガレージを一体にするメリット

玄関とガレージを一体にするメリットをご紹介します。
①ガレージから玄関までの動線を短くできる
ガレージから直接玄関へ行けるため、外出・帰宅時の効率を高めることができます。
荷物が多くて何度もガレージと玄関を往復するタイミングでも、負担を軽減することが可能です。
また、玄関からキッチンや日用品収納までの動線を確保すれば重い荷物を運ぶ距離が短くなりますし、洗面所が近ければスムーズに手洗いうがいもできます。
②雨に濡れる心配がない
玄関から直接ビルトインガレージへ行けるため、雨に濡れる心配がない点もうれしいポイントです。
シャッター付きのガレージなら、雨だけでなく風よけにもなります。
駐車スペースとしてのメリットはもちろんのこと、天候の悪い日でもお子様やペットの遊び場やアウトドアリビングとして活用しやすいです。
③狭小地でもビルトインガレージを採用しやすい
ガレージと玄関を一体にすることで、狭小地でもビルトインガレージを採用しやすくなります。
間口の狭い土地でも、ガレージの奥に玄関を配置する計画が可能になり、敷地条件を活かした効率的な間取りを実現可能です。
また、駐車スペース横の通路を玄関アプローチとしても活用できるため、外構工事を最小限に抑えられる点もメリットです。
④防犯性が高まる
玄関とガレージを一体にすることで防犯性が高まる点も特徴です。
シャッター付きのガレージ内にメインの玄関を配置すれば、ドアから侵入する際の難易度が上がるため、狙われにくい家になります。
ガレージの奥側に玄関がある間取りなら、ドアを開けたときに室内が見えにくく、プライバシー性も確保することが可能です。
玄関とガレージを一体にするデメリット

玄関とビルトインガレージを一体にするデメリットをご紹介します。
①ゆとりのあるガレージ設計が必要
ガレージ内に玄関ポーチのスペースや動線を確保する必要があるため、ゆとりを持たせた空間設計が求められます。
通路が狭いと歩きにくく、バッグなどが当たって愛車をキズつける恐れもあるため危険です。
広めのビルトインガレージにすることで、お子様を抱っこしたり荷物を持ったりしたままでもスムーズに車と玄関を行き来できます。
ただし、ビルトインガレージを広くすると居住スペースを圧迫しやすくなるため、バランスの取れたプランニングがポイントです。
②駐車しにくいケースがある
ガレージ内に玄関ポーチが出っ張っているような間取りの場合、駐車のしにくさを感じるケースもあります。
駐車時に玄関ポーチが死角にあるとステップに気づきにくく、ぶつかったり乗り上げたりする恐れがあるため注意が必要です。
ポーチタイルの色を目立たせたり、建物を凹ませてポーチを設けてガレージ内との干渉を防ぐなどの工夫をおすすめします。
③車を使わないときの動線が悪くなりやすい
屋外に出るためにはガレージを通る必要があるため、車を使わないときは非効率な動線になりやすいという特徴があります。
シャッター付きのビルトインガレージは毎回開閉が必要なため、より不便に感じやすいです。
ガレージ内の玄関とは別に屋外に行ける動線を設け、徒歩や自転車でもスムーズに出かけられるようにするなどの方法をおすすめします。
④来客時に対応しにくい
ガレージと玄関が一体の間取りは、来客時に対応しにくい点もデメリットです。
インターホンで対応した後にシャッターを開け、来客にガレージを通って玄関まで来てもらう必要があります。
来客が多いご家庭はガレージ内の玄関の他に、外からアクセスできるメインの玄関を設けると便利です。
⑤音や排気ガスの影響を受けやすい
頻繁に開け閉めする玄関ドアがガレージ内にあると、音や排気ガスの影響を受けやすくなります。
特に外出前にエンジンをかけて暖機する場合、ガレージ内に溜まった排気ガスが玄関ドアを開けた際に室内へ入り込みやすくなる点には注意が必要です。
玄関ドアの位置を車のマフラーから遠ざけ、ガレージ内に個別の換気扇を設けることで排気ガスの影響を軽減できます。
また、音に関しては静音シャッターを採用したり、建物や玄関ドアの防音・気密性を高めたりする方法が効果的です。
⑥玄関をアクセントにした外観がつくれない
ビルトインガレージのシャッターを閉めると玄関が隠れてしまうため、玄関を外観のアクセントにしにくい点もデメリットです。
こだわって選んだ玄関ドアやタイルが外観に反映されにくく、デザイン面で活かしきれないケースもあります。
外壁の張り分けや窓などにこだわり、玄関以外に外観のアイキャッチポイントを設けてデザイン性の高いガレージハウスに仕上げましょう。
▷関連コラム:ビルトインガレージのメリット・デメリットと対策|インナーガレージとの違いも
玄関一体型のガレージハウスで検討すべきこと

ビルトインガレージと玄関が一体型の住宅で検討すべきことをご紹介します。
ビルトインガレージの広さ
一般的なビルトインガレージの広さよりもゆとりを持たせるのかを検討することがポイントです。
1台分のビルトインガレージをつくる場合、目安となる広さをご紹介します。
| 車両 | 長さ(+1.5m) | 幅員(+1.6m) |
|---|---|---|
| 軽自動車 (長さ3.4m、幅員1.5m) |
4.9m | 3.1m |
| 小型乗用車 (長さ4.0m、幅員1.7m) |
5.5m | 3.3m |
| 普通乗用車 (長さ4.7m、幅員1.9m) |
6.2m | 3.5m |
これよりもさらにゆとりを持たせると、玄関アプローチとしてもストレスなく使え、日々の快適性が高まります。
ガレージのサイズについてはこちらのコラムで解説していますので、ぜひ参考になさってください。
▷関連コラム:ビルトインガレージに必要なサイズの目安|1台・2台・3台用の大きさを間取り図で解説
玄関への動線
ガレージから玄関への動線を考えることもポイントです。
- 運転席側からの動線を確保したい
- 助手席側からの動線を確保したい
- トランクからの動線を確保したい
- 屋外からも使いやすい動線にしたい
これらの要望によって、採用すべきガレージと玄関の位置関係(左・右・奥・手前)が変わります。
また、2台以上のガレージにする場合は、使用頻度の高い車をどちら側に停めるのかを事前に検討することもポイントです。
メインの玄関をつくるのか
ガレージ内に室内との動線を設ける他に、メインの玄関をつくるべきかを検討しましょう。
次のようなご家庭は、メインの玄関があった方が利便性が高まる可能性が高いです。
| 来客が多い | メインの玄関があった方が対応しやすい |
| 徒歩や自転車で外出する機会が多い | 外出時の動線がスムーズになる |
| シャッター付きガレージを採用する | 家族全員がシャッターの開閉方法を把握する必要がない |
| 小さなお子様がいる | 友人を連れてきたときにガレージを通らない方が安心 |
| ガレージ内に工具などを置く予定 | 来客時にガレージ内の生活感を見せずに済む |
ライフスタイルやメインの玄関の使用頻度を考慮して、ガレージ内とは別にメインの玄関を設けるべきか考えることが大切です。
また、冒頭にご紹介した実例のように、玄関は1つにしてガレージと玄関ポーチをつなげる間取りもおすすめします。
来客時の対応方法
来客時の対応方法も具体的にイメージし、ガレージと玄関が一体の間取りを検討しましょう。
インターホンは門柱などの外構に取り入れ、来客が迷わず押せる位置に設けるのが基本です。
建物の外壁にインターホンを施工する場合は、周辺に照明や表札・アプローチを設けると視認性が高まります。
ガレージ内の通路部分は床材の仕上げを変えてメリハリをつけ、足元灯で明るさを確保するなど、動線が分かりやすくなる工夫を取り入れましょう。
シャッターの有無
玄関が一体のビルトインガレージは、シャッターの有無も重要なポイントです。
シャッターを設ける際は電動タイプを採用し、室内からも開閉できるようにするとスムーズに対応できます。
リモコンの電波の到達距離はメーカーごとに異なるため、事前にしっかり確認しましょう。
また、タイマー機能付きのシャッターを採用してお子様の登下校時や来客の予定時間に開くように設定しておくと、利便性がさらに高まります。
▷関連コラム:
・ビルトインガレージのシャッターは必要か|固定資産税への影響や後付けについても解説
・オープンガレージのメリット・デメリット|シャッター付きとの違いや固定資産税についても
玄関とガレージが一体の間取りを検討中の方は、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
実績豊富な一級建築士がライフスタイルをしっかりとお伺いし、最適なガレージハウスをご提案します。
▷【相談無料】「玄関とガレージが一体の間取り」に関するご相談はこちら
まとめ
ビルトインガレージと玄関が一体の間取りは、車の使用頻度が高いご家庭やコンパクトなガレージハウスを建てたい方にとって多くのメリットがあります。
具体的な暮らしをイメージし、ガレージの広さやシャッターの有無、メインの玄関を設けるのかなどを検討することが大切です。
ご自身のライフスタイルに合ったガレージハウスを建てたい方は、ビルトインガレージの施工実績が豊富で高い設計力を持つ住宅会社に相談しましょう。












