屋根や壁に囲まれていないルーフバルコニーは開放感が魅力ですが「やめたほうがいい」といった意見もあります。
そこで今回は、ルーフバルコニーのデメリットと後悔しないための対策を解説します。
ルーフバルコニーならではのメリットや魅力、間取りの成功例もご紹介しますので、ぜひ家づくりにお役立てください。
<コラムのポイント>
- ルーフバルコニーは、広々とした屋外空間を確保することができ、屋根や壁に囲まれていない開放感が魅力です。
- 屋根のないルーフバルコニーは、直射日光や紫外線、雨風の影響を受けやすいなどのデメリットがあります。
- デメリットを対策したうえで、ご家族の用途に合わせたルーフバルコニーを提案してくれるような、実績豊富な住宅会社への相談をおすすめします。
使い勝手の良いルーフバルコニーがある間取りを採用したいなら、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
実績豊富な一級建築士がお客様の暮らしに合わせた収納計画をご提案します。
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Contents
ルーフバルコニーとは

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ルーフバルコニーとは、建物の屋根部分を利用した屋外スペースのことです。
2階建ての戸建ての場合、1階の屋根の一部がルーフバルコニーになっていて、2階の窓やテラスドアから出入りできる間取りを指します。
一般的なバルコニーよりも広く、屋根がないので屋上のような開放感を味わえる点がルーフバルコニーの特徴です。
ちなみに、一般的なバルコニーやインナーバルコニーとは次のような違いがあります。
- 一般的なバルコニー:建物の外壁から張り出した屋外スペース
- インナーバルコニー:壁や屋根に囲まれた屋外スペース
それぞれの違いを理解し、ご自身の暮らしに合ったバルコニーのスタイルを選ぶことが大切です。
ルーフバルコニーはやめたほうがいい理由|7つのデメリット

戸建ての「ルーフバルコニーはやめたほうがいい」との意見もあります。
マイナスな印象を持たれる理由とデメリットを確認しましょう。
①防水塗装が劣化しやすい
屋根のないルーフバルコニーは直射日光を遮れないため、表面の防水塗装が劣化しやすい点がデメリットです。
紫外線や雨風の影響で塗装の劣化が進み、メーカー推奨のメンテナンス時期より早く手入れが必要になることもあります。
メンテナンスしないままにしておくと、雨漏りや構造材の腐食のリスクが高まるため大変危険です。
②夏場は直射日光が強くて使いにくい
ルーフバルコニーは屋根がない間取りが一般的なため、夏場の暑さには注意が必要です。
直射日光が当たり続けると床面が高温になりやすく、利用する方の熱中症や体調不良のリスクが高まります。
そのため、夏場はほとんど活用できなくなり、ルーフバルコニーを採用して後悔するケースも少なくありません。
③急な雨などに対応できない
ルーフバルコニーは屋根がないため、急な雨には対応できません。
洗濯物を屋外に干す場合、ルーフバルコニーの場合は雨が降ると濡れてしまいますが、インナーバルコニーは屋根付きのため多少の雨は防ぐことができます。
共働きなどで日中不在にする時間が多いご家庭は、洗濯物干し場としてルーフバルコニーを採用するかどうか、慎重に検討することが大切です。
④風の影響を受けやすい
開放感がルーフバルコニーの魅力な一方で、壁がないため風の影響を受けやすい点がデメリットです。
洗濯物や日除けのタープなどが風で飛ばされやすく、周りの住宅へ迷惑をかけるかもしれません。
特に、建物に囲まれていない風通しの良い敷地に建築する場合は注意が必要です。
⑤隣家からの視線が気になりやすい
ルーフバルコニーは高い壁で囲まれていないため、隣家からの視線が気になりやすいです。
1階の屋根にルーフバルコニーを設けた場合、隣家の2階から良く見えてしまいます。
周辺環境を考慮してルーフバルコニーの位置を決めたり、腰壁を高めに設けるなどの方法で対策が可能です。
⑥屋根で仕上げるよりも費用がかかる
ルーフバルコニーは屋根材で仕上げるよりも費用がかかるケースが多いです。
腰壁を立てるため外壁面積が広くなり、防水の処理も必要になることなどが要因として挙げられます。
コストと使用頻度のバランスを考慮して、ルーフバルコニーを採用するかどうか検討しましょう。
⑦間取りによっては活用しにくい
間取りによっては、ルーフバルコニーを思うように活用できないこともあるため、設計の際には注意が必要です。
具体的には、寝室に出入り口を設けたルーフバルコニーにした場合、来客を招きにくかったなどの失敗事例があります。
2階リビングやホールなど、家族の共有スペースや使用頻度の高い空間から出入りできる間取りにするなどの工夫がポイントです。
ルーフバルコニーの魅力やメリット

ルーフバルコニーにはたくさんの魅力やメリットがあります。
①屋上のような開放的なバルコニーになる
屋根や高い壁に囲まれていないルーフバルコニーは、開放感が最大の魅力です。
屋上にいるような気分で、ゆったりとした時間を味わうことができます。
広い庭が確保できない敷地の場合でも、ルーフバルコニーがあればお子さまやペットの遊び場を確保することが可能です。
②洗濯物が乾きやすい
周りに遮るものがないルーフバルコニーは、日当たりや風通しが良くて洗濯物がすぐに乾く点もメリットです。
家族の人数が多く、1日に何度も洗濯する場合でも、ルーフバルコニーがあれば十分なスペースと日当たりを確保できます。
日中に在宅している方であれば、急な雨でもすぐに対応できるため、ルーフバルコニーは物干し場として非常に便利です。
③バルコニーと比べて広いスペースを確保しやすい
ルーフバルコニーは階下の屋根スペースを活かした間取りのため、一般的なバルコニーと比べて広いスペースを確保しやすいです。
広さを活かして様々な使い方ができます。
・お子さまやペットが走り回る遊び場
・ガーデンファニチャーを置いてゆっくりくつろぐ
・友人を招いてBBQやホームパーティーを開催する
・テントを広げて自宅キャンプを楽しむ
・家庭菜園やガーデニングスペースにする
用途に応じて水栓やコンセントなどの設備を設けると、より利便性が高まります。
④1階のテラスと比べてプライバシーを保ちやすい
ルーフバルコニーは隣家からの視線が気になりやすい点をデメリットとしてご紹介しましたが、 1階のテラスと比べるとプライバシーを確保しやすいです。
2階以上の高さがあるルーフバルコニーは、道路からは死角になるケースが多く、周りを気にせずにゆったりとくつろぐことができます。
また、日中は1階のLDKで過ごすご家庭が多いため、隣家からの視線を常に気にせず過ごせる時間帯も多いです。
⑤室内が広く感じる
ルーフバルコニーと居室をつなげた間取りは、室内が広く感じられる点も大きなメリットです。
例えば、2階リビングとルーフバルコニーを隣接させることで、室内外が緩やかにつながる開放的な空間に仕上がります。
リビングからそのままルーフバルコニーに出て、アウトドアリビングとしても活用できるため、物理的な広さも確保できて実用性も高いです。
⑥外観デザインのアクセントになる
ルーフバルコニーがあると建物の高さにメリハリがつくため、外観デザインのアクセントになります。
建物の前面にルーフバルコニーを、奥側に2階の空間を配置することで、建物の立体感を演出することが可能です。
ルーフバルコニーに合わせて建物形状に凹凸をつけ、外壁を張り分けやすくするなどの工夫も取り入れると、よりデザイン性が高まります。
ルーフバルコニーで後悔しないための対策

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ルーフバルコニーを採用して後悔しないための対策をご紹介します。
①用途や頻度を明確にする
ルーフバルコニーを採用する際は、まず初めに用途や頻度を考えることがポイントです。
用途を考えることで必要な設備や広さ、隣接させる空間が明確になります。
使用頻度が低い場合は、そもそもルーフバルコニーが不要な可能性もありますので、慎重に検討することが大切です。
②日常的に掃除する
ルーフバルコニーは日常的に掃除する習慣をつける必要があります。
排水口にゴミや落ち葉が溜まると、雨水を適切に処理できず、雨漏りにつながる恐れがあるため危険です。
ルーフバルコニーを使用しない季節であっても定期的に掃除を行い、日頃から排水口や床面の状態を確認しておきましょう。
③定期的に防水のメンテナンスをする
ルーフバルコニーは直射日光を受けやすいため、状態に合わせた防水塗装のメンテナンスが必須です。
日常的に塗装の剥がれやひび割れがないか確認し、住宅会社にも定期的に点検してもらうことをおすすめします。
推奨されるメンテナンス周期でなくても、劣化状況に応じて再塗装を行い、雨漏りなどのトラブルを未然に防ぐことが大切です。
④壁やフェンスで目隠し対策する
ルーフバルコニーのプライバシー性を高めたい場合は、目隠し対策を取り入れましょう。
隣家からの視線を遮るには、腰壁を高めにしたり目隠しフェンスを設けたりする方法があります。
ただし、壁やフェンスによって圧迫感が出ないよう、明るい色味で光を通す素材を採用するなどの工夫も大切です。
⑤部分的にインナーバルコニーにする
一般的なルーフバルコニーには屋根がかかっていませんが、部分的に屋根をかけて一部をインナーバルコニーにすることも可能です。
屋根があるスペースを設けることで、日差しが強い日でも暑さや眩しさを軽減でき、快適性が高まります。
さらに、多少の雨は防げるようになるため、外出時は屋根の下に洗濯物を干すなどの使い分けも可能です。
おしゃれで使いやすいルーフバルコニーを採用したいなら、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
実績豊富な一級建築士がお客様の暮らしに合わせた収納計画をご提案します。
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使い勝手の良いルーフバルコニーがある間取り
使い勝手の良いルーフバルコニーがある間取りをご紹介します。
①室内干しスペースと直結したルーフバルコニー
【1F】

広々としたビルトインガレージがあり、その上をルーフバルコニーにしました。
ガレージ上の空間は、エンジン音が響きやすく断熱性が低下しやすいため、屋外空間であるルーフバルコニーの配置にぴったりです。
▷関連コラム:ビルトインガレージの上に部屋をつくるメリット・デメリット|断熱性や風水など気になるポイントも
【2F】

2階にある室内干しスペースとルーフバルコニーを直結させました。
ルーフバルコニーに干した洗濯物を取り込み、室内干しスペースに一時的にかけておくなど、様々な使い方ができます。
また、ウォークインクローゼットもすぐ近くにあるため、洗濯物を取り込んでから収納するまでの動線もスムーズです。
②2階ホールと直結したルーフバルコニー
【1F】

2台分のビルトインガレージの上にルーフバルコニーを採用しました。
ガレージの上に居室を設けないことで、柱や壁の量が減るため、大空間のルーフバルコニーにかかる荷重を軽減できます。
【2F】

約21畳のゆったりとしたルーフバルコニーがある住まいです。
2階のホールとルーフバルコニーを直結させたことで、家族全員が使いやすい空間になりました。
ホールにトイレと洗面台を設けたため、長時間ルーフバルコニーで過ごすときや、友人を招いてBBQやホームパーティーを楽しむときにも快適です。
▷関連コラム:【ガレージハウス】間取り図17選・おしゃれな実例を大公開|平屋・2台・3台も
ライフスタイルに合うルーフバルコニーを採用したいなら、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
実績豊富な一級建築士がお客様の暮らしに合わせた収納計画をご提案します。
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まとめ
ルーフバルコニーは庭代わりやくつろぎスペース、洗濯物干し場など様々な用途で活用できる空間です。
デメリットを対策しつつ、ご家族の用途に合わせた広さやレイアウト、設備などを採用して快適性を高めましょう。
ルーフバルコニーを採用する際は、実績豊富でアフターサービスもしっかりと対応してくれる住宅会社への相談をおすすめします。












