住宅ローンを検討する際に「3,000万円」をひとつの目安として考える方は多いのではないでしょうか。
ただし、同じ3,000万円を35年で借りた場合でも、金利や頭金の有無によって月々の返済額は大きく変わるため注意が必要です。
そこで今回は、3,000万円の住宅ローンを組んだときの返済額を様々な金利や頭金でシミュレーションします。
3,000万円の住宅ローンを無理なく返済できる年収の目安もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<コラムのポイント>
- 3,000万円の住宅ローンを35年で組む場合、毎月の返済額は金利1%なら約8.5万円、金利2%だと約9.9万円と大きな差があります。
- 返済負担率をもとに考えると、3,000万円の住宅ローンを無理なく返済するためには500万前後の年収があると安心です。
- ご家庭の支出などによって無理のない借入額は変動するため、ライフプランも踏まえた資金計画をしてくれるような住宅会社への相談をおすすめします。
無理のない予算でこだわりのマイホームを建てたい方は、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
お客様のご予算に合わせた資金計画・住まいの提案から、無理なく返せる額のシミュレーションまでトータル的にサポートいたします。
▷【相談無料】「家づくりの資金計画と住宅ローン」に関するご相談はこちら
Contents
3,000万円の住宅ローンを35年で組むと月々の返済額はいくらか
3,000万円の住宅ローンを35年で組んだ場合の月々の返済額をシミュレーションします。
変動金利・固定金利・全期間固定金利の3パターンで返済額の違いを確認しましょう。
変動金利の場合(目安0.6%~)
変動金利とは、金利の見直しによって返済額が変動する可能性がある金利タイプのことです。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
返済額が変動するリスクがありますが、金利の低さによるメリットが大きいため、住宅ローンを利用している約8割以上が変動金利を選んでいるといった調査結果も出ています。
金融機関によって異なりますが、変動金利は0.6~1.0%程度の金利に設定されていることが多いです。
3,000万円を35年で借り入れし、元利均等方式で返済した場合の額をシミュレーションします。
金利 | 月々の返済額 |
---|---|
0.6% | 79,208円 |
0.8% | 81,918円 |
1.0% | 84,685円 |
変動金利の場合、月々の返済額は7万円台後半から8万円台中盤が目安ということがわかります。
期間選択型固定金利の場合(目安1.3%~)
期間選択型固定金利とは、当初の数年間は固定金利、期間終了後は変動や固定を再度検討できる金利プランです。
当初の固定金利の期間は2~20年程度の中から選べるケースが一般的で、期間が長いほど金利が高くなります。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
期間終了後にプランを選び直す際、金利が高くなっているケースも少なくないため、変動金利と同じく返済額上昇のリスクがあります。
令和5年度では全体の約9%の方が期間選択型の固定金利を選んでいるという結果でした。
5~10年の固定金利を選択する場合、1.3~2.5%程度の金利が目安となります。
金利 | 月々の返済額 |
---|---|
1.3% | 88,944円 |
1.6% | 93,331円 |
1.8% | 96,327円 |
2.0% | 99,378円 |
2.5% | 107,248円 |
当初5~10年の固定金利を選択した場合、9万円台~10万円台前半の返済が目安です。
全期間固定金利の場合(目安2.0%~)
全期間固定金利とは、住宅ローンを組む35年間はずっと金利が変わらないタイプのことです。
代表的なのは住宅金融支援機構の「フラット35」ですが、金融機関独自の商品もあります。
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
令和5年度の調査では、全期間固定金利と証券化ローン(フラット35等)の利用率は全体の約6.6%という結果でした。
フラット35では2.0%程度で借入が可能なケースもありますが、金融機関によっては3.0%を超えるなど、借入先によって金利の幅が大きいです。
金利 | 月々の返済額 |
---|---|
2.0% | 99,378円 |
2.5% | 107,248円 |
3.0% | 115,455円 |
3.5% | 123,987円 |
35年間金利が変わらない住宅ローンを選んだ場合、月々の返済額は10万円を超える可能性が高いです。
月々の返済額・総額の一覧表
3,000万円を35年で借り入れした場合、月々と全体の返済額はどのくらいになるのかを、改めて一覧表で確認しましょう。
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
---|---|---|
0.6% | 79,208円 | 約3,326万円 |
0.8% | 81,918円 | 約3,440万円 |
1.0% | 84,685円 | 約3,556万円 |
1.2% | 87,510円 | 約3,675万円 |
1.4% | 90,392円 | 約3,796万円 |
1.6% | 93,331円 | 約3,919万円 |
1.8% | 96,327円 | 約4,045万円 |
2.0% | 99,378円 | 約4,173万円 |
2.5% | 107,248円 | 約4,504万円 |
3.0% | 115,455円 | 約4,849万円 |
3.5% | 123,987円 | 約5,207万円 |
同じ3,000万円の借入でも、月々の支払いは金利によって大きく変わることがわかります。
総返済額に関しては数百万円単位の差が付くため、金利上昇のリスクを踏まえつつ、できるだけ低金利な住宅ローンを選んで負担を軽減することがポイントです。
頭金の額による月々の返済額の違い
月々の返済額を抑えるためには、頭金を入れて借入額を減らす方法もあります。
頭金の額による月々の返済額の違いも確認しておきましょう。
頭金の額 | 月々の返済額 (金利1%・35年借入) |
---|---|
頭金0円 (借入額3,000万円) |
84,685円 |
頭金50万円 (借入額2,950万円) |
83,274円 |
頭金100万円 (借入額2,900万円) |
81,862円 |
頭金200万円 (借入額2,800万円) |
79,039円 |
頭金300万円 (借入額2,700万円) |
76,217円 |
頭金500万円 (借入額2,500万円) |
70,571円 |
金利1%の住宅ローンの場合、頭金を100万円入れることで月々の返済額を約2,800円抑えることが可能です。
この差が35年間続くと、総支払額で110万円以上の節約につながります。
<注意点>
頭金を多く入れることによって預貯金が減った場合、万が一の際に対応できなくなるなどのリスクも考えられます。
一般的には、最低でも半年程度の生活費は貯蓄として残しておくことが望ましいと言われています。
また、新築時には家具・家電購入費や引っ越し代など現金での支払いもあるため、トータル的に判断して頭金の額を考えることが大切です。
無理のない予算でこだわりのマイホームを建てたい方は、群馬・伊勢崎の「ハグデザイン」へお気軽にご相談ください。
ご家族に合った金利プランや頭金の額なども一緒に考えながら、無理のない資金計画をご提案いたします。
▷【相談無料】「家づくりの資金計画と住宅ローン」に関するご相談はこちら
3,000万円の住宅ローンを無理なく返済できる年収の目安
ここまでのシミュレーションを見て、おおよその返済額は把握できたけれど、自分が無理なく返せるのか不安と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、3,000万円の住宅ローンを無理なく返済できる年収の目安をご紹介します。
無理のない額は「返済負担率」で算出できる
無理のない返済額を知るためには「返済負担率」を参考にすることをおすすめします。
- 返済負担率:年収に占める返済額の割合
一般的に返済負担率が20%以内に収まっていれば、無理なく返済が進められると言われています。
3,000万円の住宅ローンでシミュレーション
返済負担率から3,000万円の住宅ローンを無理なく返済できる年収をシミュレーションしましょう。
【条件】
- 借入額:3,000万円
- 返済期間:35年
- 金利:1%
- 月々の返済額:約8.5万円
- 年間の返済額:約102万円
【シミュレーション】
- 年間返済額102万円÷返済負担率20%=年収510万円
年収が500万円前後であれば、比較的ゆとりのある返済ができる可能性が高いことがわかります。
ただし、金利が1%の条件でのシミュレーションのため、高くなるほど年収も上がる点を留意しておきましょう。
▷関連コラム:【年収600万】住宅ローンを組んで無理なく返せる額はいくらか|月々の返済額と借入額を解説
ゆとりを持てる返済額はご家庭によって異なる
年収は借入額を考える際のひとつの目安となりますが、実際に3,000万円の住宅ローンの返済を負担に感じるかはご家庭によって異なります。
例えば、返済負担率が25%の年収400万円台のご家庭でも、次のようなケースではゆとりをもった返済が実現するかもしれません。
- 月々の支出が少ない
- 共働きで世帯年収がある
- 地域的に物価が安い
支出が少なめなご家庭であれば、返済負担率を上げても無理なく住宅ローンを返済できるかもしれません。
また、共働きご夫婦の世帯年収で計算することで、返済負担率が下がり、より安心感のある返済計画を立てられるケースもあります。
住宅ローンは「ご自身の年収」だけでなく「ご家庭全体の収入と支出のバランス」で考えることが大切です。
▷関連コラム:一戸建て住宅にかかるランニングコスト一覧|平均的な金額とコストを抑える方法を解説
群馬県で新築した方の住宅ローンの借入額と年収
住宅金融支援機構の「2024年度フラット35利用者調査」の結果をもとに、群馬県で新築した方の平均的な住宅ローンの借入額と年収をご紹介します。
注文住宅 | 土地付き注文住宅 | |
---|---|---|
平均借入額 | 3264.3万円 | 4063.1万円 |
平均返済負担率 | 24.8% | 27.4% |
平均年収 | 605.5万円 | 628.3万円 |
※注文住宅:建築のみ住宅ローンを利用した場合
※土地付き注文住宅は土地も住宅ローン購入して建築した場合
参考:フラット35利用者調査|住宅金融支援機構
建物単体では3,000万円前後を借入している方が多いですが、土地付きの場合は借入額が800万円程高いことが分かります。
フラット35は金利が2.0%程度の全期間固定金利のため、返済負担率はやや高めの25%前後という結果でした。
平均的な予算や返済負担率を参考にしつつ、ご家庭のライフスタイルに合った無理のない資金計画を立てることが大切です。
▷関連コラム:【前橋・伊勢崎】おしゃれな注文住宅の施工実例|群馬県の建築費用相場や補助金情報も
無理のない予算でこだわりのマイホームを建てたい方は、群馬・伊勢崎のハグデザインへお問い合わせください。
地元の設計事務所の強みを生かし、建築エリアに合わせた土地費用の予算組みも可能です。
▷【相談無料】「家づくりの資金計画と住宅ローン」に関するご相談はこちら
まとめ
3,000万円の住宅ローンを35年で借り入れする場合、金利や頭金によって大きく返済額が変わります。
低金利の方が負担を軽減できますが、変動金利は返済額が上昇するリスクもあるため、ご自身に合う金利プランを選ぶことが大切です。
家づくりだけでなく資金面や住宅ローンのサポートも行ってくれるような、信頼できる住宅会社へ相談しましょう。