「ZEH水準の省エネ住宅」を建てるメリット|ZEHとの違いと2025年・2030年の義務化についても

木製サッシ

近年「ZEH水準の住宅」・「省エネ基準の住宅」など、性能を表す住宅の種類が増えており、どの基準を満たした住まいを建てるべきか迷われている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ZEH水準の省エネ住宅が他の基準の住まいとどう違うのかをご紹介します。

ZEH水準の省エネ住宅を建てるメリットや2025年・2030年に義務化される住宅についても解説しますので、これからの家づくりにぜひお役立てください。

 

<コラムのポイント>

  • ZEH水準の省エネ住宅を建てると、快適で光熱費を抑えた暮らしを実現でき、地球環境を守ることにもつながります。
  • 2030年には、ZEH水準の省エネ住宅が義務化される予定であり、さらに基準を引き上げたZEHも検討されています。
  • 現段階から高い省エネ基準に対応できる住宅会社に相談し、幅広い選択肢の中から住まいを検討しましょう。

 

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ZEH水準の省エネ住宅とは

ZEH水準の省エネ住宅

ZEH水準の省エネ住宅とは、現在の省エネ基準を満たしつつ、さらにZEH基準にも対応した住宅のことを指します。

住宅の省エネ性能は「省エネ性能ラベル」で確認することができ、このラベルを見れば住宅がZEH基準を満たしているかどうかを一目で判断できます。

ZEH基準に対応している場合、省エネ性能ラベルには次のように表示されます。

  • エネルギー消費性能:★★★☆☆☆(3/6段階)
  • 断熱性能:■■■■■□□(5/7段階)

エネルギー消費性能は6段階で評価されますが、上位3段階は太陽光発電などの「創エネ」による加点部分です。

そのため、エネルギーの使用量削減という点では、3/6段階の評価は最高水準の基準をしっかり満たしていることを示します。

 

省エネ基準との違い

省エネ基準とは、現在の住宅において必要とされる最低限の省エネ性能を備えた基準です。

ZEH水準の省エネ住宅との違いを確認しましょう。

断熱性能 一次エネルギー消費量等級
省エネ基準 ■■■■□□□
(4/7段階)
■■■■□□
(4/6段階)
ZEH水準 ■■■■■□□
(5/7段階)
■■■■■■
(6/6段階)

 

断熱性能で比較すると1段階しか変わらないため、あまり差がないように感じるかもしれませんが、実際には年間の冷暖房費や快適性に大きく影響しています。

一次エネルギー消費等級に関しては2段階の差があり、ZEH水準は省エネ基準と比べて20%のエネルギー消費量削減が求められており、満たすためには様々な工夫が必要です。

具体的には、省エネ基準と比べて断熱性能の高いサッシや断熱材を施工したり、高効率でエコな設備を取り入れたりする方法で対応します。

 

一般的なZEHとの違い

一般的なZEHとZEH水準に関しては、性能に関する基準の違いはなく、太陽光発電システムなど創エネルギー機器の採用が義務付けられているかどうかが異なります。

  • ZEH水準:創エネ機器の導入は任意
  • 一般的なZEH:創エネ機器の導入が必須

ZEH水準は、太陽光発電システムなどを採用すれば、よりエコで光熱費を抑えられるという考え方です。

対して、一般的なZEHは年間で「使うエネルギー」と「創るエネルギー」の収支がゼロ以下にすることを目的としているため、太陽光発電システムなどの創エネ機器の導入は必須になっています。

 

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ZEH水準の家を建てる6つのメリット

ZEH水準の省エネ住宅のメリット

ZEH水準の家を建てるメリットをご紹介します。

 

①高性能な住宅で快適な暮らしが送れる

高い省エネ性能を持つZEH水準の住まいを建てることで、快適な暮らしを実現可能です。

例えば、断熱性能が高い住まいに高効率なエアコンを導入すれば、空調の効きが良くなって1年中心地よい室内環境を保てます。

外気の影響を受けにくい高断熱な家なら、室内の温度や湿度のムラが少なく、ご家族の健康維持にも良い効果をもたらします。

 

②光熱費が抑えられる

断熱性能の高いZEH水準の住まいは、部屋を効率的に冷暖房できるため、年間を通じて光熱費の削減が可能になります。

他にも、高効率な給湯器やLEDライトの照明の採用も、電気代削減に影響する要因です。

さらに、太陽光発電システムなどの創エネ機器を導入することで、さらに電気代を抑えた住まいを実現できます。

 

③エネルギー使用量を抑えられて環境にやさしい

ZEH水準の家は家庭でのエネルギー使用量を抑えられるため、環境に優しい家づくりが可能です。

環境に配慮した住まいを建てることは、地球温暖化の防止につながり、結果的に私たちが暮らしやすい環境づくりに貢献します。

また、家庭で電気を創れるようにしておけば、災害時などの急な電力不足に対応できるなどのメリットもあります。

 

④優遇制度を利用できる

ZEH水準の家を建てると利用できる優遇制度をご紹介します。

 

【住宅ローン減税の借入限度額が増額される】

ZEH水準の家では、省エネ基準の家と比べて住宅ローン減税の借入限度額が上がります。

住宅の種類 借入限度額
低炭素住宅 4,500万円
ZEH水準省エネ住宅 3,500万円
省エネ基準適合住宅 3,000万円
その他の住宅 0円

参考:優遇制度で建てたい人を応援!|経済的にオトクに!|国土交通省

省エネ基準の住宅と比べて、借入限度額が500万円高くなるため、条件によっては控除額が大きくなります。

創エネ機能も持った低炭素住宅は、さらに借入限度額が高いため、控除額をシミュレーションしてお得になる住宅を検討しましょう。

 

【フラット35Sの金利優遇が受けられる】

ZEH水準の住宅なら、当初5年間は全期間固定金利「フラット35S」の金利優遇が受けられます。

種類 金利優遇幅
フラット35S(ZEH) ▲0.75%
フラット35S(金利Aプラン) ▲0.5%
フラット35S(金利Bプラン) ▲0.25

参考:【フラット35】S|長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

フラット35は住宅の性能に対して基準を設けており、水準が高い家ほど金利を引き下げています。

マイホームを購入した当初5年間は返済額が抑えられるため、入居後で何かと出費が多い期間の負担を軽減できるのはうれしいポイントです。

 

⑤建物の資産価値を高められる

ZEH水準の住宅は、一定の省エネ性能を確保していることが証明された住まいのため、建物の資産価値を高めることができます。

将来的に売却を検討する際にも、省エネ基準を満たした住宅に比べて、より高い評価が得やすいです。

ZEH水準の住宅は省エネ基準より資産価値が高い分、建築時の初期費用はかかりやすいですが、快適性の向上や光熱費の削減に加えて優遇制度の利用も可能です。

こうした点から見ても、ZEH水準の住宅として資産価値を高めておくことは、将来を見据えた賢い選択と言えます。

 

ZEH水準の省エネ住宅について詳しく知りたい方は「ハグデザイン」までお気軽にご相談ください。

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「2025年に省エネ基準」・「2030年にZEH水準の省エネ住宅」の適合が義務化

2025・2030年の住宅性能義務化

 

住宅の省エネ性能が求められる現在、国が定める住まいの基準にも変化が起きています。

  • 2025年:省エネ基準が義務化
  • 2030年:ZEH水準の省エネ住宅が義務化

2025年から省エネ基準の住まいが最低ラインとなり、2030年には高い省エネ性能と言われている「ZEH水準」が義務化される予定です。

将来的に、政府は「太陽光パネル付きのZEH水準を満たした省エネ住宅」をスタンダードにすることも明示しています。

参考:家選びの基準変わります|国土交通省

 

2030年の「ZEH水準」義務化へ向けた基準の見直し

蓄電池がある住まい

2030年の「ZEH水準」の義務化へ向けて、政府はZEH自体の基準の見直しも行っています。

具体的には次のような内容が検討されているようです。

現行のZEH水準 ZEH水準の新定義(※案)
断熱等級 断熱等級5 断熱等級6
一次エネルギー消費量削減率 20% 30%
設備要件 なし 高度エネルギーマネジメント
蓄電池(5kW以上)※
再生可能エネルギーを含む一次エネルギー削減率 『ZEH』:100%
Nearly ZEH:75%
新ZEH+:110%
新ZEH:100%
Nearly 新ZEH:75%

※太陽光発電システムを採用する場合のみ
参考:第48回 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会|経済産業省

住宅性能やエネルギー削減率の基準は、現在の「GX志向型住宅」と同じ高い水準です。

そして、新たに設備要件が追加される予定もあります。

  • 高度エネルギーマネジメント:住宅のエネルギーを可視化し、自動で最適に制御する設備
  • 蓄電池:太陽光発電システムなどで発電した電気を溜める装置

より高い水準をスタンダードにすることで、日本国内の住宅における平均的な省エネ性能を高め、CO2排出量削減率の目標を達成することが目的です。

こちらの新定義は、2027年度から新規認証を開始する予定で検討が進められています。

▷関連コラム:「GX志向型住宅」の基準を分かりやすく解説|最大160万円もらえる補助金の条件も

 

現段階で「GX志向型住宅」に対応できる住宅会社がおすすめ

省エネ性能の高い住まいをつくる設計事務所

これから家づくりを始めるなら、現段階で「GX志向型住宅」に対応できる住宅会社に相談することをおすすめします。

GX志向型住宅に対応可能な会社では、ZEH水準を標準仕様としていることが多く、さらに高い省エネ性能を備えた住まいも視野に入れた提案が可能です。

将来的な住宅性能だけでなく、住まいに対する価値観や予算面も含めてトータル的に考え、幅広い選択肢の中からご家族にあった住宅を提案してくれる会社を選びましょう。

 

まとめ

ZEH水準の省エネ住宅を建てると、快適で光熱費を抑えられるエコな住まいを実現できます。

2030年にはZEH水準が義務化される予定のため、将来を見据えた住まいの性能を確保することも選択肢の1つです。

現段階で「GX志向型住宅」などの性能の高い建物の建築に対応可能な住宅会社に相談し、様々な住まいを視野に入れて検討することをおすすめします。

 

群馬県で高い省エネ性能を持った住まいを建てたいとお考えの方は「ハグデザイン」へご相談ください。

「GX志向型住宅」の建築実績もある一級建築士が、ご家族に合った最適な住宅性能をご提案をさせていただきます。

 

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